そもそも、ミネラルとは何でしょうか?
ミネラルを直訳すると「鉱物/無機質」となりますが、一般には私たちの身体を構成する元素のことをさします。100 種類以上ある元素のなかで、水素・酸素・窒素・炭素の4つをのぞいたすべての元素を、まとめて ミネラルと呼んでいます。ミネラルの中でよく知られているものとしては、カルシウム(Ca)、ナトリウム(Na)、亜鉛(Zn)、鉄(Fe)などがあります。
ミネラルは、ビタミンの働きを活性化し、体液量や酸・アルカリ度、筋肉や神経の働きを調節し、酵素・ 補酵素の材料として代謝活動でも重要な働きをしています。また、ミネラルは身体の組織の材料にも なり、細胞や臓器の働きと深く関係しています。
このように重要な役割を持っているミネラルは人間の体内ではつくりだすことができないため、常に摂取していなければ、すぐ不足状態になってしまいます。
アメリカは農務省を通じて、『国民の99%はミネラル欠乏症である』と報告しました。生命維持のための栄養素であるミネラルを摂取することが困難であるというのです。この状況は、米国に限らず、世界的な問題として取り上げられています。

何故、生命や健康を維持するために必要な栄養素であるミネラルが不足してしまったのでしょうか。その答えは私たちの食事を作り出す農地から、ここ100年の間にミネラルが失われつつあるという事実にあります。原因としては、排泄物が肥料として使われず下水に流されることで、何千年もの間続いていた土地へのミネラル還元がなくなったこと、化学農法の発達により、農地では窒素・リン・カリウムのみが入った肥料が使われ、土壌の性質が変わって しまったことなどが挙げられています。このような農地で育った作物のミネラルの含有量も年々減少しています。

さらに、私たち日本人がミネラル不足になる原因として、食生活の変化が挙げられます。加工食品やファーストフード、欧米食や、白米・精白糖など精製食品の増加により、ミネラル含有量の少ない食品を摂取するようになったことも原因の一つといえるでしょう。

ノーベル賞を2度受賞した天才科学者ライナス・ポーリング博士は、ミネラルの欠乏状態について次のように述べています。
「すべての病態、すべての病弊、すべての病気を追及すると、 ミネラル欠乏にたどりつく」
ミネラルを摂取することは、私たちの身体を健康に保つために欠かせない、重要なことなのです。
そもそもミネラルは、日々の食生活の中で何種類必要なのでしょうか…。
前述のライナス・ポーリング博士は、「私たちの健康を維持するためには、実に70種類 以上のミネラルが必要とである」と主張しています。